ツイッター始めました。更新情報を流します。

2017年05月24日

第3話の10:若鮎をホテルに連れ込んだ

(長い話です。その1からお読みください)

タクシーはバンコクの夜の街を疾走する。昼間の渋滞がウソのように空いた道だ。

ホテルの近くになると大通りをそれて、ソイ(脇道)に入る。

マリがまた聞いてきた。

「ダイジョウブ?」

この頃には、次第に楽になりつつあった。ホテルで少し休めば、すぐに臨戦態勢になるだろう。

だがここでうかつに「もう大丈夫」なんて返事しようものなら、それは「さよなら」の意味だ。本当にサヨナラされるに決まっている。

もちろんデートのチップは、しっかり取られてだ。

それも、相手は学生とはいえ、タニヤのお嬢だ。ソイカやナナプラザのあばずれとは格が違う。

チップも、はした金ではなく、千バーツ単位でたんまり取られるに決まっている。

高いチップを取られておさらばでは、何のために高級朝鮮焼肉をたらふく食わせたのか、焼肉が泣くというものだ。

タクシーに料金を払ったら、

「まだ苦しい。一緒に来て」

大げさによろけて見せて、有無をいわさず手をつかみ、ホテルに入る。

男の部屋に行くことがどういうことか、わからないほどウブではないはずだ。

だが素直についてきたのは、介抱のためだからと割り切ってついて来たのか、この時点ではまだわからなかった。

(CMのあと後半に続く)

ここのホテルはカードキーだし、エレベーターはフロントから離れたところにある。

女の子を連れ込んでも、見咎められることはなかった。

エレベーターの中でも、壁に寄りかかって、気分が悪いフリをする。

フカフカのじゅうたんが敷かれた廊下を、もつれあうようにして歩き、カードキーを差し込んで部屋に入る。

部屋の電気をつけると、倒れるようにベッドにもぐりこんで、体力回復をはかることにする。

まだ腹が苦しくて、一戦始めても、充分な動きができそうもないのだ。


続く



早く更新しろと思ったら、クリックお願いします>>
出会いが見つかる安心の老舗優良マッチングサイト PCMAXcm

2017年05月26日

第3話の11:若鮎の無防備なフェイスブック

(長い話です。その1からお読みください)

一人ベッドにもぐりこんで、体力回復をはかっている間、マリは何をしていたかを話そう。

マリはホテルの部屋が物珍しいのか、探検をはじめたのだ。あちこち歩き回って、のぞきこんでは
点検している。

そのうち冷蔵庫を見つけて、中のミニバーをガチャガチャやり出した。

目ざとくカクテルの小瓶を取り出すと、勝手に封を切り、クイクイやりだした。

冷蔵庫の上のスナックのカゴからは、つまみもちゃっかり抜き出して、ポクポク食っている。

オイオイ、ホテル備え付けの物は高いんだぞ。一言ことわってからにしろよ。

だがさっきまで山のような焼肉を平らげて、ビールを何本も空にしたのに、まだそんなに入るのか。

さすがは若鮎だ。若さというものはいいものだ。若さに免じて許そう。

それに若鮎料理を食うのに、金に糸目をつけるのもヤボな話だし。

(CMのあと後半に続く)

マリは一人ソファに座って飲み食いしているうち、テーブルに置いてあった私のラップトップが目に入ったようだ。

「コンピューターありますか。わたしフェーブックあります」

(タイ人はFacebookのことを「フェーブック」と発音するのだ)

へえー、さすがは大学生。フェイスブックもやるのか。

アドレスを紙に書いて教えてくれた。

後で見たら、マリのフェイスブックには本名、生年月日、出身高校、大学名が律儀に書いてあった。
FB1.jpg

本名と年齢は、教えてくれたものとぴったり一致していた。

いいのか?こんな大事な個人情報を日本人のオヤジに簡単に教えて。

無防備というか何というか。悪用されたらどうするんだ?

それともよっぽど信用してくれたのか。

以後は日本からフェイスブックで連絡を取り合い、訪タイのたびに会って、満たし満たされることになるのだが、それはまた別の話ということで。

今日は今日のやることがあるので、そっちの話が先でしょう。


続く
早く更新しろと思ったら、クリックお願いします>>
出会いが見つかる安心の老舗優良マッチングサイト PCMAXcm

2017年05月28日

第3話の12:若鮎をまな板に乗せた

(長い話です。その1からお読みください)

一瞬スイっと眠リに引きこまれたかと思ったら、すっかり回復していた。

こうしてはいられない、若鮎料理を始めなくちゃ。

マリは?と目で探す。


若鮎はテレビを見ながら、ソファに長い脚を組んで、2本目か3本目かのカクテル小瓶を楽しんでいる。

よっぽど酒好きなんだろう。ほっておくと、ホテルのミニバーをすっからかんにしてしまうに違いない。

そうなる前にベッドを抜け出して、

「今日はありがとうね。もう大丈夫だよ」

とか適当なことを言いながら、横に座り込む。

ホットパンツの高々と組んだ脚が、目の前で誘っている。日本人にはない、まっすぐな長いスネだ。

「脚長いね」

言いながら、一番問題がなさそうな膝小僧に手を置いてみる。

(CMのあと後半に続く)

たが、マリは何も言わない。

ソファに体を預け、ダルそうにしている。

飲んでいるのは、ロシア原産のウオッカを果物ジュースで割ったやつだ。甘くて口当たりはいいが、あとで効いてくる。

こんなに強い酒だとは知らないで、何本も飲んだらしい。もしかして初めて飲んだのか。

それはともかく、これは天が味方をして、若鮎をまな板に乗せてくれたに違いない。

さあピチピチ跳ねる若鮎をどうやって料理するか。

尻尾からさばくか、胸ビレからか。

硬度充分の鋼(ハガネ)の包丁はもうとっくに準備完了していて、切れ味を試したくてウズウズしている。

はやる包丁をなだめながら―よし、まずは尻尾からだ。


続く
早く更新しろと思ったら、クリックお願いします>>
出会いが見つかる安心の老舗優良マッチングサイト PCMAXcm
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。