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2016年01月04日

第3話の1:タニヤの若鮎は現役大学生だった

タニヤというのは、バンコクの一大歓楽街パッポンのすぐ近くにある通りの名前だ。

パッポンの陰にかくれてあまり目立たないが、それでも一歩足を踏み入れると、派手なネオンが林立して、男女の呼び込みがしきりに声をかけてくる。

通り一本、丸ごとの歓楽街になっている。
taniya1.jpg

ただバンコクの他の歓楽街と違うのは、日本語の看板が多いこと、それに呼び込みの声だ。

「アナター」

「シャチョー!」

「イラッチャイマセ!」

怪しげな日本語で声を掛けてくる。

ここは日本人専用の歓楽街なのだ。

タイに進出した日本企業の接待や、駐在員の息抜きに、また日本人男性の夜の観光の場として、ゴーゴーバーこそないが、カラオケ、クラブ、日本料理店がひしめいている。

入り口には両替所まで用意されている。この通りでたっぷりタイバーツを使ってくれということか。

1本の通りを丸ごと日本人専用にしても成り立っているのは、日本とタイの経済格差から来る、日本人の豊かなふところと、さらに日本人の金払いのよさだ。

観光客はバーツ札の価値を知らないので、チップを大盤振る舞いするし、勘定を水増しても、ろくにチェックせずに払ってくれるし、おいしい日本人男性客さまさまなのだ。

日本人にとっても、ママさんは日本語を話すし、女の子もそこそこの日本語ができるので、外国語のできないオヤジたちにとって、大変にありがたい場所だ。日本語だけで、タイの安い夜遊びが満喫できるのだから。

日本のオヤジとタイの女、お互いに持ちつ持たれつの関係で成り立っているのが、このタニヤなのだ。
(CMのあと後半に続く)




そんなタニヤで、呼び込みのおばさんの熱意に負けて、はじめて入ったのはカラオケ店だった。

ビルの中が全部同種の店になっているので、エレベーターで連れて行かれる。

店に一歩入ると、待ち構えていたママさんが

「お客さん来たわよー」

大声のタイ語で、待機中の子を呼んでいる。

待機室から、華やかな私服の10数人がキラキラと出てきて、私の前に並ぶ。この中から好きな子を選ぶのだ。


タニヤの女は、ソイ・カウボーイやナナプラザの子のような、ファラン(白人)相手のすれっからしではない。

「あんなのと一緒にしないでよ」と言いたげな、落ち着いた、化粧も控えめで、服のセンスもいい、大人の雰囲気を持った女たちだ。

したがって、ピチピチの若い子は少ない。悪く言うと、おばさん主体だ。

よく選ばないと、トウの立ったおばさんを押し付けられるのだ。


続く
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2016年01月08日

第3話の2:タニヤ若鮎との出会い

(前回から続く)

目の前にずらりと並んだ中で一番若い子を選んだのだが、それがマリだった。

早い時間に入店したのがよかったようだ。若い子はあっという間に売り切れてしまうので、遅い時間だと、おばさんしか残っていないだろう。

マリはタイ人には珍しくパッチリとした大きな目が特徴で、鼻筋も通り、色白で、はたちを少し過ぎたばかりなので、まだ若アユのように張りがある肌をしていた。

胸も、タイ人には珍しく、たわわに熟れていた。

ただし外観だけでは上げ底(上げブラ)や人工乳があるので安心できないが、マリのはあとで本物とわかる。だがそれはまだ先の話だ。


案内された店内は暗く、テーブル席がきれいに並んでいる。まだ早い時間だからか、2組しか入っていない。

マリと一緒に席につくと、間髪を置かず、ママさんが日本語でシステムを説明する。

600バーツで1時間飲み放題、ウイスキーの水割りかビールが選べる。

レディーのドリンクは◯◯バーツと、毎日同じことをしゃべるから、ここだけは立板に水の日本語だ。

ビールは毎日のゴーゴーバー通いで食傷ぎみだったので、ウイスキーの水割りにする。だがこれが失敗だったのは、あとでわかる。

レディードリンクも一緒に、むりやり注文させられた。まあ女の子が可愛いから、いいだろう。
(CMのあと後半に続く)




ママさんが去ったあとは、マリと二人きりだ。

名前は、さっきママさんに、

「まりチャンデス。ヨロシク、オネガイシマス」

日本語で紹介されていた。

マリという名前の由来は、あとで本人に聞いてわかる。これもまだ先の話だ。


近くの席から、カップルの日本語のヒソヒソ話が聞こえてくる。

声から、男は日本人の若い男だ。なるほど、タニヤに遊びに来るのは、オヤジだけではないということか。


横にちょこんと座っているマリは、自分からは話しかけてこない。

やはりタニヤだから、ゴーゴーバーのあばずれとは違って、すましているのか。

それとも、初回の客に緊張しているのか。

それとも、もしかしてこの仕事をはじめたばかりで、まだ慣れてないのか?

マリの柔らかそうな谷間のスロープを見つめながら、沈黙を破るために話しかけた。


続く
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2016年01月12日

第3話の3:タニヤ若鮎をほぐす

(前回から続く)

マリと二人きりにされ、とにかく沈黙はダメなので、話しかけた。

「ハウ オールド アーユー タオライ」

前半の「ハウ オールド アーユー」は英語で歳を聞く言い方、後半の「アーユー タオライ」はタイ語で歳を聞く言い方だ。

なぜか偶然「アーユー」が共通しているので、こういう芸当ができる。

英語とタイ語のチャンポン語が面白かったのか、笑いながら

「トェンティワン」(21歳)

英語で答えてきた。

ほぐれたところで、あとは英語と片言タイ語のチャンポン語で、ほめちぎる。

目が大きくてかわいいとか、服のセンスがいいとか、とにかく思いついたことは片っ端から口に出す。

女はとにかく何でもいいからほめて、ほめて、ほめまくれば、気をよくして、ほぐれて行くのだ。単純なものだ。
(CMのあと後半に続く)



飲み物がやってきた。

飲み放題だが、お代わりをその都度注文するらしく、ボトルは来ないで、水割りに氷の浮いたグラスだった。

それと、無理やり注文させられたレディードリンクだ。

とりあえず、ぎこちない乾杯のまねごとをして、一口飲んだ私の水割りは、「ウッ」と言いたくなるしろものだった。

ウイスキーを水で割った物ではなく、「水をウイスキーで割った物」としか言いようのない、薄い薄い水割りだった。

「ウイスキーの味のする水」と言えば、実感してもらえるだろうか。

「ウイスキーの味よりも、水の味の方が強かった」と言えば、さらに実感してもらえるだろうか。

「勘定の水増し」は予備知識があったが、「酒の水増し」があるとは知らなかった。

(なるほどね、こうやって儲けるのか)

まあ飲み放題の料金自体が安いから、ガバガバ飲まれたら損するんだろうが。

これだったらビール飲み放題の方がましだった。まさかビールを水増しはしないだろうから。


おっと、酒より大事なものがあるんだった。

マリはカタコトの日本語に加えて、英語もできた。発音もいい。

タニヤで日本語はともかく英語がうまい子は想定外だったので、なぜ英語がうまいのか聞くと、まだ学生だという。

(ホントかー?)

本当かウソか確かめるため、専攻を聞いてみた。

「アカウンティング」

即答が返ってくる。アカウンティングというのは会計学か。本物だ!

ぎこちない態度のわけは、これだっのだ。

でも、何で女子学生がタニヤなんかに?


続く
タグ:大学 学生

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